01  iPad などを子供に使わせるのは大丈夫ですか?

 タッチパネル式のハードも使い方によってはとても効果的です。一日45分、などと時間を決めてマインクラフトなどをやらせる分には問題ありません。

タッチパネルを使ったとても優良なワーキングメモリトレーニングソフトもあるので、それらを一日に2回遊ばせるのもとても効果的です。

 勉強をする、遊ばせる、いずれにしてもタイマーを使って制限時間を定めると程よい焦りを感じ、ノルアドレナリンの作用で集中します。時間内に達成できた場合、快楽物質であるドーパミンが出ます。つまり、タイマーを使うのは脳の神経回路形成にはとても重要なツールでもあります。

 

 

 02  家で家族とゲームをするのはどうでしょうか?

​ 一時期「ゲーム脳」と言った言葉がメディアを賑わせていたこともありました。「ゲームを長時間することで前頭前野がダメージを受けキレやすくなる」という説を著者は唱えていました。しかしその測定方法に様々な疑問の余地が残されており現在ではこれを否定する研究報告のほうが多いです。むしろ、ほどほどに遊ぶくらいなら認知機能が高まるというデータもあるので、時間を決めて遊ぶ分には全く問題ありません。

 

 

 

 

 03  褒めて育てる、厳しく育てる、どちらがいいでしょうか?

 基本的には褒めて育てるスタンスが最も無難です。子供は褒められてドーパミンを出し、達成感を感じたときもドーパミンを出し、脳の神経細胞のつながりは変化します。しかし、努力を褒めることを意識してください。才能や結果のみを褒めると大幅に学力が下がるというデータが数多く出ています。なので結果よりもプロセス、才能よりも努力を褒めましょう。仮に失敗してもその努力は認めなければ子供は意欲を失います。結果的にこちらのほうが早道でもあります。

ではいつ叱るかと言いますと、問題行動の消去をしたいときに行うのが基本です。「タイムアウト」か「対決の私メッセージ」で叱ることがメインとなります。

 恐怖や不安を感じているときはノルアドレナリンが出るので、「ノルアドレナリンの即時効果」により即座に学習が成立します。しかし、これはもろ刃の剣なので乱用は厳禁です。ドーパミンとノルアドレナリン、どちらも脳を変えるとても有効な脳内物質ですがドーパミンメインで育てましょう。

 

 

 

 04   親の言うことをなんでも聞かせる、親に合わせる育てる考え方はどうでしょうか?

 これはリスクが伴います。親の言うことを聞いていればとりあえずは楽に過ごせる=自分は考えずに周りの指示さえ聞いていればいい、というパターンが前頭前野に構築されてしまいます。自発的に考える、自分の夢を見つけて追いかける、ということができなくなるとIQとEQが正しく育たないリスクを背負うので、なるべく本人が考えて自分で決められるように育てることがIQとEQ育成の早道です。前頭前野には「未来報酬の予測」という機能が備わっており、それを刺激してドーパミンを出すことが重要となります。どうしてもある程度親の言う通りにやらせたい場合はトマスゴードンの「親業」でリードするように言って聞かせましょう。これであれば本人は自発的に考えたうえで親の言うことに合わせます。しかし、100%ではないのでその時は本人の考えを尊重すべきです。

 本人の意見を尊重して寄り添えば、子供は「あ、今自分の考えを尊重してくれた!」と喜び、さらには自信が付き、自己評価が上がります。結果的に自分で考えることの楽しさと自信を伸ばします。

 

 

 

 05  IQだけ高くても幸せにはなれない気がするのですが・・・

 その通りです。IQが高くても人がついてきてくれなければ意味がありません。社会的に、人間的に成功するにはIQだけでは限界があります。心の知能指数EQ、人間性知能指数HQなどをバランスよく育てなければ、自分勝手な上司、高学歴のニートや指示待ち人間になりかねません。

 IQ、EQやHQなどがバランスよく高ければ高度に独創的で社会的に成功しやすくなり、問題解決能力が高く、共感力も向上しているので他人を思いやれる人物へと育ちます。

 

 

 
 06   私の子供はババ抜きやトランプが嫌いです。一人で負けるのが嫌なようで、どうすればよいでしょうか?

 

 こういった場合「責任の分散」を使います。基本的に子供に限らず大人でも、自分一人の責任で何かをして結果的にダメになった、あるいは負けるというのはあまりいい気がしません。なので責任の分散を使うことでこれを回避させられます。

具体的には、チーム戦にする、二人で組んで遊ぶなどです。評価をするときも、個人個人ではなくチームを一つのユニットとして評価する。こうすることでチーム内で助け合い、プレッシャーの分散効果によりリラックスして臨めます。

 

 07  間違うからいや、という理由でピアノを練習しません。どうすればよいでしょうか?
 

 間違いに対する嫌悪感、恐怖は誰にでもあります。達成感が無ければなおさら失敗がただの苦痛でしかありません。ここで重要なのが、いかにして達成感を味わったときのワクワク感を予想できるかです。失敗を楽しめるのは「未来報酬の予測」が正常に働いている証なので、まずは前頭前野を鍛えるトレーニング(ワーキングメモリトレーニング)をして「未来報酬の予測」能力を強化します。これにより、失敗しても何度か試せばうまくできるようになる快感を覚えさせます。この快感がドーパミンです。この快感欲しさにさらに自分を試すように仕向けられたら、ほかの習い事でも達成感が得られる体質へと改善されます。なのでまずはワーキングメモリートレーニングから始めましょう。

 ちなみに、ピアノも本来はワーキングメモリーを鍛える非常に良い習い事なのですが、指が器用でなければ達成感を味わう以前の話なのでまずは器用さに関係ないトレーニングから始めることが重要です。

 

 08  そもそもドーパミンが少ない気がする。どうすればいい?

 

 チロシンという物質はドーパミンの前駆体です。つまり、チロシンを摂ればドーパミンは作られるのです。タケノコに多いとされています。他には、サプリメントでチロシンを摂ることも可能ですが、一番おすすめなのでプロテインです。 ゴールドスタンダード100%ホエイプロテイン などがおすすめです。チロシンや様々なアミノ酸が入っているので、飲んだ後30分ほど経つと明らかに違うのがよくわかります。体が元の正常な状態に戻った時の喜びは大きいものです。やる気に満ち溢れるので、意欲的に様々なことに取り組むことができ、健康を害する成分は一切入っていないので安心して飲めます。中にはステロイドなどと混合して「プロテインはよくわからない危険な粉だ、あれを飲んでも人工的な筋肉しかつかない」と言う人もいるのに驚かされます。栄養学とスポーツ医学をある程度学べば、完全な思い込みによる誤りであることが理解できます。

 

 09  ミエリンはうつ病やADHDでも増やせますか?大人でも増えますか?

 

 はい、増えます。 TM(transcendental meditation) をしている人の脳をfMRIで詳しく解析したところ、前頭前野が活発になることが分かっています。しかしそれ以外の脳のエリアは活動は抑えられるのが特徴です。脳内調整物質であるセロトニンが幸福感とリラックスをもたらし、ストレス物質を減らします。結果的に、前頭前野のミエリンが増えADHDや双極性鬱、認知症などが改善されるという報告が数多く上がっています。TM以外にも、「未来報酬の予測」の原理を使ったセルフコーチングでもミエリンの増加は期待できます。当然、ワーキングメモリトレーニングでも効果は見込まれます。

 

 
 10  ピアノの練習は具体的にどんな効果がありますか?

 

 具体的には

  1 ワーキングメモリーが鍛えられる(判断力、頭の回転の速さなどが向上する。つまりIQが向上する。)

  2 空間把握能力が高まる(音階と空間認識力はある程度脳の中でリンクしていることが分かっている)

  3 数学的な理論に関する能力が高まる(空間認識により、物の形やサイズ、回転を脳内でイメージしやすくなる)

  4 音感がよくなる

  5 左の海馬が大きくなる(暗譜の作業をこなすため、記憶力が鍛えられる)

  6 キレにくい子に育つ(つられないように左右の手で別々に弾く練習がまさしくgo-no go タスクとして機能している)

  7 リズム感がつく (メトロノームを使って練習するのもまさにgo-no go タスクにもなる)

  

 ほかにも数多くの恩恵を受けられるので、手っ取り早くIQとEQを上げたい場合はピアノを習う、習わせることがお勧めです。親子でピアノを習うのもとてもお勧めです。

 ピアノの場合、そろばんや体育教室と違って家で練習することがとても大切です。している子としない子とでは5~10倍ほど差が開きます。家族で他にピアノが弾ける人がいない、どうしても家庭で練習に付き合うのが難しいなどの場合、ピアノ経験者の学生などをバイトで雇って家での練習に付き合ってもらうなどの工夫が必要です。ベビーシッターならぬ、ピアノシッターです。とにかく楽しく、好きな曲をほどほどに取り入れつつ取り組むのが重要です。そうでなければドーパミンはほとんど出ず、上で挙げた効果が一向に現れません。

 結果や才能ではなく、失敗しても努力を褒めるのもとても重要です。詳しくはQ3をご覧ください。

 

 

 11  IQやEQ、HQが高い人とはどんな人ですか?
 

特徴としては 

 

1 目的を持ち未来志向的で計画的

2 「頭」がよく、問題解決能力が高い

3 個性的で独創的

4 理性的で、協調的、利他主義

5 優しく思いやりがある

6 人間性豊かで社会的に成功

7 病気にかかりにくく長生きする

 

です。しかしEQが低いと

 

1 無計画で刹那的、ひきこもりにも

2 勉強ができても「頭」が悪い

3 状況依存的で、人まね、指示待ち

4 衝動的で、自分勝手、利己主義

5 他人の心や「痛み」が分からない

6 人間性が希薄で、社会的に失敗

7 子供のころのADHD、LD、CD

8 統合失調症、人格障害

9 うつ、各種不安神経症

 

となります。これらをバランスよく上げる最も早い方法が、

 

1 親業を学ぶ

2 ワーキングメモリーを鍛える

3 セルフコーチングを学ぶ

です。他にもオプショナルで教師学、CELTAなどを学ぶことでより幅広くテクニックを会得しそれらを生かすことが出来るようになります。

 

セルフコーチング一つとっても、大人になってからでも鍛えればおよそ半年で、ずっとやり続けた人に追いつく勢いでIQやEQは伸びます。早ければ三日で大きく変化を感じられる人もいます。親の限界が子供の限界にならないためにも、ぜひともこれらのトレーニング方法を学ぶことをお勧めします。

 

 

 12  ピアノは耳から?それとも目から学習させたほうがいいですか?

 

 昔のジャズピアニストは耳で聞いた曲をそのまま弾けたり、ピアノが上手な人は一回聞いた曲をそのまま弾けてしまいますね。とても素晴らしい能力で誰もがうらやむでしょう。

 では脳育学の観点から言えばどうなのか。彼らみたいに耳から入って練習すればよいのでしょうか。結論を言えば、耳からではなく目で学ぶ(読譜能力を上げる)のが最も良いです。初見演奏が最もワーキングメモリーを鍛えるとともに、音楽に関係するあらゆる能力が総合的に向上しますので、地道にまずは音譜を読む訓練をしてください。

 よくあるのが「演奏技術はそれなりにあるが、それに見合った読譜能力がない」という状況です。こうなるのには様々な理由がありますが、とにかくそのギャップを埋めるのが先決です、そうすれば結果的に本人も、見守る側もとても楽にそれ以降のピアノレッスンができるようになります。うまくいけば、週一回の初見演奏訓練で2~3カ月にはほぼ生徒を放置してもよいレベルにまで上達します。初見演奏能力が高くなると、新しい曲をパズルだと思って取り組めるようになります。パズルを解く感覚で練習するのでとても楽しく練習に励みます。

 これらを守って練習させてみてください。

 

1 鍵盤は何が何でも見ない!

2 見ていいのは楽譜と指使い!

3 分からなくなったら、指の感覚と耳を頼りに探る!

4 初見でも問題なく弾ける曲から徐々に難易度上げていく!

5 意地でも指使いは守る!

6 先読みしながら弾く!

7 どーーーーしてもダメな時だけ、鍵盤を見てもいい。

 

慣れると、楽譜を見ただけでメロディーがイメージできるようになり、手の動きがイメージできるようになります。

曲や手のイメージが出来れば、手は勝手に動いて弾いてくれます。

週一回のこの練習で、早ければ2~3カ月でこうなりますので、ワクワクしながら練習しましょう。

 

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