心理的安全性は直接的に生産性を上げることはない。しかし、間接的な影響が大きい。

 考えてみてほしい。そもそも、心理的安全性が整っていることでなぜ組織の生産性は上がるのだろうか。安心感と業績がどう直接関わってくるのだろうか。職場が安心できる場所、安全な場所の方が良いことはなんとなく分かる。直感的に、それは正しい気はするし時代の風潮にもあっている。しかし、実際のところ説明しろと言われても分からないという答えしか返ってこない時代が、なんと2020年まで続いていた。これは専門家であってもだ。それほど謎に満ちた領域でもあった。


 今回、そんな長年の謎を解き明かした興味深い論文を解説する。


論文の内容を一枚の表にまとめた。




この表から何が分かるかというと次の通りである。

  • 心理的安全性はチーム生産性に直接的な影響は与えない。あってもその効果は小さい(β=0.037)。

  • 心理的安全性はチームエフィカシーに大きな影響(0.596)を与える。またチームエフィカシーはチーム生産性の向上に影響を与える(0.694)。

  • 心理的安全性はチーム学習に大きく影響を与える(0.747)。ただ、チーム学習はチームの効果に与える影響は小程度(0.193)。しかし、チーム学習がチームエフィカシーに与える影響は中程度(0.317)


 このデータを具体例で例えると次の通りだ。

  • 人はセルフエフィカシーが高いと、生産性の高い状態になる。これは、「自分なら達成できるに違いない、最後までやりきってやる!」と前向きな覚悟を決めているため勤勉性と意欲が大きく向上する。心理的安全性が担保された状態だと、チームに貢献したい意欲によってチームエフィカシーが高まり積極性とチャレンジ精神が向上する。

  • 人は職場で心理的な安心感を覚えていると、まず何かを学んで挑戦しようという意欲が支えられる。これはミスをしても否定されないという安心感からきている。新しいことを学習し、学びを活かすことに前向きになる。これが結果的にチームエフィカシーに貢献することとなり、チームとしての効果は高まる。

ポイントとしては、「挑戦した結果のミスや失態を批判されない安心感」と「自分達ならきっと達成できるから最後まで乗り切ってやる覚悟」の二つが大きく生産性を高めることとなる。この二つの下支えとなるのが、心理的安全性ということだ。



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Q1 心理的安全性は何を向上する?語群から正しいと思うものを◯で囲いなさい。


【 自己嫌悪 批判されないという安心感 食欲 目標達成に対する自己評価 他者評価懸念 便意 】


Q2 心理的安全性は生産性には直接的には影響をほとんど与えない。したがって、必要ない。


  上記の主張は?     【 正しい / 正しくない 】


Q3 心理的安全性を重要に思った出来事を思い出しましょう。意見を整えたのちに、パートナーとディスカッションしましょう。




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