企業コーチングのケーススタディ【BankPlus® の場合】
ハイライト
12.52%の貸し出しの上昇率
25年間の中でもっとも高い利益率の最高記録を達成
営業経費率4.7%の減少
背景
BankPlus®は幅広い商品を扱う金融会社であり、ミシシッピ州に拠点を置いている。資産は27億ドルにも上る。
課題と目的
2015年、CEOのビル・レイは、不況から脱し軌道に乗ってきているこの会社をより良い状態にしたいと考えた。それを達成するには、
REO(株主資本利益率)を同業者ランキングの中でBankPlusを上位25%にまで高めること
OHR(営業経費率)を下げること
であると考えた。
これらの目標を達成するために人事部の部長が、二つの敏腕コンサルティング企業を見つける。それぞれ、金融商品の経営戦略に関するプロで、どちらも目標の達成には打ってつけに思えた。しかし、そこで偶然「企業コーチング」の団体について知ることとなる。期待せずして調べてみると、同業他社がコーチングを受けたことで得られた成長と変化が非常に大きいことが決め手となり、コンサルティングの依頼は取りやめにしてコーチングの導入を決定するに至る。
方法論
初めはCEOと少数のチームが三日ほどコーチングの研修を行なったが、その重要性の高さを企業全体に広めるべきであると確信し850以上の従業員全員にコーチングを受けさせることを検討する。のちに、経営陣から受付の係と隅々までコーチングの導入を決定した。
経過観察
2016年、商品開発部門はコーチングを通じてセールスマンとしてのプライド、セルフイメージ、目標が大きく変化した。それまでは、自分たちの限界を自分たちで作っていたことに気づく。成長には一切の限界がないことを知った彼らのパフォーマンスは非常に高くなり、社内の文化も変わりつつあった。
精神的にも社風としてもその大きな改革に伴い、その変化についていけていない人たちからは初めのうちは様々な反抗やプッシュバックはあった。しかし、コーチング団体による適切にリードによって、その反抗を物ともせず、新しい社風や販売手法が広まった。
改革の一例をあげるとすれば、一切関わりを持たなかった部門同士のコミュニケーションを増やしたことなどがそうである。以前であれば、それぞれの部門が独立して自分たちだけのことを考えて行動していた。
他部門同士のコミュニケーションを増やすことは非常に困難を極め、多くの人たちからの反対があった。
しかし今ではそのコミュニケーションがあるおかげで、他部門同士の仲間意識が芽生えただけでなく、コラボ商品や抱き合わせ販売が数多く売れるようになった。それまでは、抱き合わせ商品が売れることは非常にレアであったのだ。
この結果は、他部門同士の協調性は非常の大きな意味を持つことの気づきをもたらす良いきっかけとなった。銀行の利用者は、一人の担当と話すのではなく、複数の担当と話すことが増えより多くのサービスの提供が可能となった。
このような企業文化を維持するためにも、ミーティングなどで定期的にゴール、価値観、セルフイメージなどを共有した。
これにより、より強固にチーム同士のプライド、誇り、成長可能性、決断力、ゴール達成能力などが高まり強い絆で結ばれた企業となった。
結果
2015 年から開始されたコーチングによってもたらされたその変化と成長は著しいものであった。
2016 年の住宅ローン貸付金は$29,000であったが、2017年では, $138,000と大きく上昇した。さらには、ローン貸付の割合も年に18.3%増えたのである。
考察
金融を専門分野とするコンサルティング企業を依頼することなく、人間のマインドセットと脳科学の融合のみでここまでの成長を遂げるもの一見すれば非常に不思議に見えるかもしれません。ですが、日々の無意識の行動や決断は、今までの自分の人生の蓄積からくる反射のようなものなので、その反射を変えることで常に最大限のパフォーマンスを発揮することは可能性です。
セルフイメージが60点であれば、行動や結果も平均して60点台となるのと同じです。無意識の行動や決断は、60点台を維持する反射が強く影響を及ぼすためにそのようなことになってしまいます。
コーチングではこの現状維持機能を逆手に取ることで、60点の体の反射を120点の体の反射に作り変えます。
このケースでは、従業員の反射が90点台だったところを、120点にしたことで常に現状に対して不満を持つようになり、「こんな結果は自分らしくない」「こんな環境は自分らしくない」という強烈な思いが高い行動力を発揮させたといえます。これは認知的不協和と呼ばれる現象が功を奏したと考えられます。
まとめ
自分の限界を決めているのは今までの人生の蓄積と自動的な体の反射。反射や自動思考を作り変えるのはそう難しくない。
最新の脳科学によって、従来の方法よりも飛躍的に早く反射などの作り変えができるようになってきた。
セルフイメージを作り変えて、現状に不満を持てるようになろう!
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ソース
http://thepacificinstitute.com/case_study/bankplus/